2006年08月01日

呼ばれる勤務外

勤務者の減る準夜勤の始まり。
こちらは残務や明日の準備をする日勤。
そこにひとつ、慌てた色を押し隠した大声。
“手を貸して!ストレッチャー持ってきて!”

崩れ落ちた身体を遠目で見て、
それがあたしのあのひとだと知って。
残っていた人総出で抱え上げる。
そらいくぞとハラのコに号令かけて、
ショック体位を保持したままで廊下を疾走。

助けなきゃ。助けなきゃ。
あたしの受け持ち、あたしのあの人が、
一体何に苦しんでいるというのか。
もっと早く、どうして早く分からなかったのか。
幸いその人は軽快して問題なかったけれど、
身体面よりずっとつらい思いをしていたとも知った。

急変はいつ誰に起こるか分からない。
だから急変とされるけれど、
あれはきっと、あたしを呼んでいたんだ。
何かのご縁かあたしが受け持ったその人に、
少なからず感情移入しながら、今日を振り返る。
posted by る・れくま at 23:57| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月03日

鬼門なる日

明日は鬼門なんだから。

誰かに聞こえない程度に呟いて、
僅かな律儀さを見せたいとでも思うのか。
その日がうっかり過ぎ去るくらいに、
あたしが自分を縛らなくなるのはいつか。

ま、来年くらいには忘れてるよ。
そうそう、そういう奴だよなって、
厭味のひとつでも、あの世と電話で話したい。
きっと君は口数少なく相槌打っては、
ちゃんと聞こえてる?ってあたしに言わせる。

本当は色々報告したい。
今がシアワセだってことも、
もうすぐママになるってことも。
知らないことばかりだって君が拗ねても、
そんなの知らない。でも聞いてよ聞いてよ。

ばかだな。
もう会わないんだね。
posted by る・れくま at 21:14| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 足跡 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月05日

ハネ

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愛しいひとの背中には、
ハネが生えている。

いつか飛び立つ時を恐れ、
毎晩腕を背に回しては、
密かに爪痕を刻んでみる。
この傷が癒えるまでは、
大地に縛っておけるだろうか。

何処にも行かないでと、
声にならない傷跡が、
僕の我儘の数だけ増えていく。
posted by る・れくま at 03:47| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 恋風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月06日

塊中毒。

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かの名作ゲーム、塊魂の続編。
塊魂ファンの塊魂ファンたる題名と、
“すごーい。楽しそう。”とかいう力の抜けた裏書きがツボ。

街中や道路にある物を見れば、
植木はもうちょいだなぁ、とか。
ガードレールそろそろいける、とか。
並んだプランターなんかあろうものなら、
根こそぎ巻き込みたい衝動にかられる。
だから何をだよと自分にツッコミ。
そんな症状があらわれたら、塊中毒一歩手前。

始めたらオソロシイことになるとは思ったけれど、
とうとう休日の大半を、夫婦二人で没頭。
買うと言い出したのは旦那だ、あたしじゃない。
そんな責任転嫁も意味をなさない有り様に。
眼精疲労、肩こり、精神の著しい消耗。
さらに母指球がスティックの動かしすぎで赤い。

あーでもやめられない塊中毒。
posted by る・れくま at 22:12| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月08日

赤ペン先輩

研修に参加するのは別に嫌いじゃない。
でも、その前後のレポートがなければの話。
まるで学生かよと思うほどのレポート三昧は、
茄子に限ったことか知らないが、とにかくうんざり。

で、書けても書きっぱなしという訳にいかない。
指導係→課長代理→課長という三段階の鉄壁に、
リジェクトされずに通った試しなどこの一度もない。
あんまりにもバカなのかと悲嘆に暮れていたら、
「一回では無理だよ。こっちも仕事だから」と別の先輩が言う。
突っ返すのが仕事、そんなものだろうか。嫌な仕事だ。

大なり小なりの修正・指導を乗り越えるうちに、
自分の言いたかったことが、次第に先輩言葉に入れ替わる。
いや、そうでもしなきゃ最後までゴーサインは出ない。
文章表現の癖云々まで矯正されるこの指導は、
有る意味、個別性や特性を否定されることでもある、と。
角のとれた丸い豆腐なんか食えねぇよとばかり、
最終的に仕上がったレポートには、何の思い入れもない。

自分を殺さず、かつ相手に分かりやすく、
人に考えを伝えるって難しいなぁ。
とか思いつつ、レポート修正に追われる午前4時。
posted by る・れくま at 04:00| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月09日

強気to弱音

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生きるのが嫌になった、とか。
生きるのを止めたくなった、とか。

生を堂々と宣う輩こそ、
本当の意味では、
生き始めてさえいないんだよ。

な、どうだよこの考え。


生きることを考え直す暇もない僕から、
生きるのがしんどかった僕へ。
posted by る・れくま at 21:27| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 謎文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月11日

不可視の不安

「あと2週間の辛抱だよ」

そんな先生の言葉を信じて待った数週間。
適当につわって、適当に苦しんでいたのが少し前。
それが、12週を過ぎてから本当に落ち着くからすごい。

あら少し出てきたか気のせいか。
自腹か別腹か、大きな体型の変化はまだない。
ただ少し、いつものジーパンがきつく感じる。
単なる太りぎみに見える微妙な変化。何か嫌だ。
でも、実は何がどうなっているかは、
当事者でさえ、全く分からない状態で。
このハラが動いて喋る訳でなし。
確かにいつもここにいるというのに、
健診の無い間、約1ヶ月も我が子の姿は見られない。

出会う人に「順調?」と聞かれては、
どうなんだろうねぇ、とお茶を濁すの繰り返し。
異常が無さそうだから、たぶん順調なんだろう。
この不安には、そう思っておくしかない。

明日は久々の健診日。
早くあなたの姿が見たい。
posted by る・れくま at 22:54| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | たまちゃん(仮) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月12日

赤色の守り

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妊娠4ヶ月も過ぎる頃になって、
父母から貰ったのが、ひとつの御守り。
山梨にある某所神社へ赴いて、
わざわざ貰ってきてくれた代物だ。
早速とカバンにぶら下げてみて、
今日は御守りも一緒に、健診のお供。

1ヶ月ぶりのたまちゃんは、
腹部エコーにも堂々と映る大きさに。
頭殿長7cmの身体をくゆらせ、
狭い子宮の中を器用に泳いでいる。
やっと健診室に一緒に入れた旦那も、
リアルタイムの我が子とご対面に驚きの声。
さぁて男の子か女の子か。
なんて、どちらでもいいと言いながら、
何となく股間あたりが気になる視線。

あの御守りのお陰でなのか、
たまちゃんは週数相当の順調な発育。
胎盤の位置も、子宮の入口からは外れてる。
ようやく初期の不安要素が消えて、ほっと一安心。

実際、守る守られるというのは、
御守り云々よりも、気の持ちようで。
全ての厄を払い除ける効力より、
ちゃんとうまくいくと信じることが、
我が子を守るチカラなんだろう。
まだ心配事は沢山あるけれど、
あたしが信じないで、だれが信じる。

うん。きっと大丈夫。
posted by る・れくま at 23:55| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | たまちゃん(仮) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月13日

ナレソメ話。

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二人の出会いは?

そんなこと言われても、
さて何と言えばよいものか。
バカ正直に暴露すべきか、
うまい言葉のオブラートに包むか。

恥ずかしいとか言って、
あたしに一任するよと逃げ腰の旦那。
ホントに言っていいんだな。
そら言うぞ、ってどんな新手の脅しか。

最後まで悩める、結婚式準備。
posted by る・れくま at 12:11| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 恋風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月15日

短期外泊

さあ迎えたと思ったら、
もう帰ってしまうのですか。
ゆっくり話す暇もない。
ご馳走を振る舞う時間もない。

藁の焼けた煙の中で、
崩れた砂山に灯を飾り、
チンチンと鐘を叩いて回る。
夜風吹き抜ける暗闇に、
あなたは何処に帰るのですか。


また来年も、来てくれますか?
posted by る・れくま at 23:58| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 謎文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月18日

降水確率100%

結婚式のオオトリには、
新婦が両親への手紙を読むべきか否か。
それも自由だと拳を振り上げつつ、
まぁいい機会だし何かやるかと安易に決める。

でも、それが甘かった。
まさか目からだばだば流れるものに、
こんなに邪魔されるとは思ってもみなかった。

あれ書かなきゃと思い出しては泣き、
こんな感じかなと構想を練っては泣き、
まだ下書きの段階で一字一句に泣き、
書き上げて読み直してみてはまた泣く。

清書の便箋を濡らさないように、
しゃくれ顔で泣いて手紙を書く丑三つ時。
正直、かっこ悪すぎて旦那にも見せられない。

先にこれだけ泣いたから、
本番では笑顔で読み上げられるか。
いや絶対無泣ける自信がうれしくない。

母も泣くな。こういうとこはそっくりだから。
posted by る・れくま at 03:34| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月19日

晴天の笑顔

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ナミダの降水を防ぐ対策は、
ウォータープルーフマスカラと、
ポケットに1ダースのポーカーフェイス。

何があったってもう、
我が一生、最初で最後の儀式。
どうぞ、晴天の笑顔が続きますように。
posted by る・れくま at 06:48| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月22日

花嫁の舞台裏

ハナヨメ1体を仕上げるのに、
メイクと衣装で、所要時間は小一時間。
数人掛かりで頭にホットカーラーを巻き、
同時並行で、頬に小鼻に盛られるファンデーション。
もふもふしたパフが、まるで猫の手のよう。
目をつぶれ、上見ろ下見ろだの、視線の先さえ忙しい。

で、ひとしきり猫が顔を這うと、
これがまた、すごい顔が出来上がっている。
遠目にはいいけれど、近づくほどに恐ろしい。
これの最も近くに配置される新郎は、
妻にする女の最終形態を拝むことになる訳だ、と。
お世辞にも「綺麗だよ」なんて、あたしなら言えない。
旦那の方こそ慣れないメンズメイクをしてるのに、
なかなかカッコ良く決まっちゃうのは素材の違いか。

そこはそこ。素材の悪さは笑顔でカヴァーで。
慣れないカメラフラッシュにたじろぎつつ、
一挙一動にえーとどうするんだっけと迷っても、
やや気まずい人への挨拶も、まぁ取り合えず笑っておけ。

不安定なパンプスと、結構重いパニエとドレス。
仕舞いの頃には少し動くにも痙りそうで、
ドレスの内側で、密かにアキレス腱伸ばししていたり。
別にガニ股だってかまやしないや。見えてないし。
そういう問題じゃないでしょと、僅かばかりの良心が囁く。

厳かにして華やかな結婚式。
見えていない部分のなんと滑稽なことかなぁ。
posted by る・れくま at 23:55| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月23日

ヴェール・キス

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式の前には、新郎・新婦・新婦父の三者で、
いわゆるリハーサルのようなものが用意されている。
主な内容は、新郎と新婦父の花嫁バトンタッチの手順。
新婦父のステップは左右交互に揃えてから歩くとか、
新郎手袋は初め左手で、その後右手に持ち替えるとか、
まぁ厄介なのは自分以外の二人であり、やや気楽なあたし。
それが、ヴェール・キスでは場所はお任せしますよと
唐突にカウンセラーに言い放たれて固まる。
頭はどちらに傾けますかって、そんなの考えたことないよ。
取りあえず祭壇側に、時間は3秒以上くださいとカメラマン。
こんなんでいいのか。

で、リハーサルの余韻もそこそこに本番突入。
聖なる道を父の腕に引かれて歩く。視界はやや不良。
夫婦の最後の隔たりと言われるヴェールは、
眼前の景色をぼかして、緊張を和らげる効果もあるのか。
いかにも外国の神父らしいカタコトの日本語で、
誓いますかと聞かれたら、はい誓いますと言えばいい。
指輪の交換だと言われたら、指にぐいぐいねじ込めばいい。
信心の欠片もない自分でも、カミサマは寛大だ。
なんせここは八百万の神の国。和洋折衷なんでもござれ。

神父の合図に、ヴェールが持ち上がる。
そこには、いちばん大好きなひとが笑っていて、
ゆっくりとその顔が近づいてくる。
ヲトメとしては、ここは生涯最大の見せ場ですよえぇ。

祭壇側に頭を傾けて、ちゃんと5秒間。

自然に招いた瞼下の暗闇が開く頃には、
目の前の口元は、見事にグロスがべったりテカテカ。
何が起こったか分からない風な旦那に、
介添えからそっと差し出されるガーゼ1枚。

人前で堂々とちゅーするというのは、
恥ずかしいけど、一生に一度ならいいかもしれない。
posted by る・れくま at 07:57| ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月24日

おあずけー。

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大成功の式に唯一心残りがあるならば、
披露宴でおいしそうなコースを前にして、
自分はほっとんど(!)手を付けられなかったこと。
別に小食を気取るつもりなんてなかったのに、
さあケーキカットだ乾杯だ。やれお色直しだのと忙しい。
やっと座ってさて食べるかとナイフを手に取れば、
カメラマンさんの非情な一言。
「はい。こっちに視線ください〜」

・・・食べれるかってぇの。

「あのお肉はおいしかったよー」なんて、
自分の隣にいながら、ほぼ完食してた旦那。さすがだなぁ。
posted by る・れくま at 21:59| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月26日

心の碇

僕がいなきゃだめだね。
あたしがいなきゃだめだな。
この二人の組み合わせ。
ことごとくそう思わせるよ。

おかげさまで、
簡単にはいなくなれません。
posted by る・れくま at 20:41| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 恋風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月29日

最後の夏休み

長い長い連休の最後は、
忙しく充実した日々でも、
ダラダラと浪費した毎日でも、
必ず後悔がつきまとう。

あれもしたいこれもしたい。
あと一日長ければなぁとか、
まだ休んだ気がしないなんて、
そんなの別に3日も10日も同じこと。

ただ、多忙なる日常に戻るのが、
あのひとと、離れて過ごすのが嫌なだけ。
posted by る・れくま at 23:52| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 謎文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月31日

将棋くずし

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ひとつ取るのに息を飲み、
ふたつ取るのに悲鳴を上げ、
やがて八方塞がりの崖っぷち。
雪崩の原因は、さて指先か悲鳴か。

いま音したよ。してないよ。
ほら崩れたみたい。そうかなぁ。
じゃあそうしておこうかと、
いつもあなたは余裕の笑顔で。
そしてあたしはすねた口先で。

お互いのくずし方を、探している。
posted by る・れくま at 23:55| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 恋風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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