2006年01月01日

父と彼と元旦と

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正月と言えば、お年始。
生まれてこのかた二十余年、
あたしの家に続いている行事。
以前は親戚一同が集う日も、ここ数年は家族だけ。
庭で薪ストーブを囲み、鍋をつつくのが近年の主流。
その場に彼を招いていいかと聞いた年末に、
読めない表情で、いいよと答えていた父。

大鍋で湯気を立てる、父自慢の扁炉(ピェンロー)鍋。
ダッチオーブンからは、スタッフドチキンの香ばしい匂い。
父から彼、注いで注がれる酌の行き交いを、
なんでもない顔をしながら、横目で見てるあたし。

彼を父に会わせるのは、実はこれが2回目。
初対面では恐縮しきりだった彼も、
おかしいほど穏やか路線だった父も、
両者が違和感なく溶け込んでいるのが不思議で。
でも、実際のところ父が彼をどう思っているかも、
どこまで認めているかも聞けないまま。
自分から今年の抱負を振っておいて、
父の前で、本音が言えなかったのも気掛かり。

そんなこんなで、もう彼の帰る頃。
お風呂だ何だかと姿を見せない父に、
仕方なくドア越しに挨拶をして、家を出て数十歩。

「末永く、宜しく」

後ろから、父の声が追いかけてくる。
彼もあたしも、慌てて戻ってまた挨拶。

この一言が聞けた元旦だから、
今年はもっと、いい年にしよう。
posted by る・れくま at 23:26| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月02日

巻き込み願望

困窮した事態に陥ったとき、
僕は切り捨てられるのが怖かった。
メイワクかけたくないからって、
カッコつけた背中なんか見たくなかった。

誰に怒られたって、詰られたっていい。
他人事では済ませられないほど、
君の根がココロにしがみついてくれればいい。

巻き込んでくれ、僕を。
もうそのつもりで、世界は動き出してる。
そうじゃないなら、もう一度造り直すから。
posted by る・れくま at 23:16| ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 謎文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月03日

明日の自信

プロポーズの言葉は、山ほどある。
だけど、いつが初めてだったかとか、
一字一句をはっきりとは覚えていない。
過去の記録を辿って分かるのは、
少なくとも去年の今頃には、
決意は固まっていたということだけ。

その気持ちに、今日も変わりはない。
目の届く明日にも、変わる気がしない。

そう、聞いてみたら、
あったりまえじゃん、って、
見慣れたこの顔が、自信満々に笑ってた。
posted by る・れくま at 20:22| ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 恋風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月04日

先生になる

そんなことしたら、
〇〇に怒られるからなぁ、と。

僕らは時として、
幼い頃から摺り込まれた、
誰かによる戒めを怖れ、
己を省みている。

靴は脱いだら揃える。
ゴミはゴミ箱に捨てる。
授業中はおしゃべりしない。
お礼ならアリガトウ。
謝るならゴメンナサイ。

今となってはもう、
僕を叱るはずの親や先生は、
この目の前には居ないというのに。

マナーというか、モラルというべきか。
当たり前を指南し続ける、僕の内なる先生。
あの人に怒られないように。
あの人に恥じぬ生き方をしよう。


そう思っているうちに、
いつしか、僕が先生になっている。
posted by る・れくま at 22:19| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月05日

僕はここから

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いまは一緒でも、
走り始めたら、ひとり。
吹き付ける風からさえ、
僕は君を守る術を持たない。

そうして、いつだって、
風はひとりの為に吹くから。
僕はここから、君を見る。
僕の風を浴びながら、
君の背中を見守ってるから。

posted by る・れくま at 17:42| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 謎文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月06日

仕事始めの呪文

比較的長めのお正月休みも終わり、
今日から再び、騒がしき病棟とのお付き合い。
新年に出会って初めてといえば、あれ。
アケマシテェから始まる摩訶不思議な呪文を、
出会う者に片っ端から投げかけるというナラワシ。

が、しばらく呪文を繰り返すうち、
誰に言ったのか、まだこの人には言っていないかと、
術者が混乱するという厄介な追加効果がある。
言わないで失礼なヤツだと思われるのも癪だし、
もう言ってあるのならもう一回言うのも恥ずかしい。
そんなミジンコ量のプライドも相俟って、
結局こっそりひっそり終息するのが季節の呪文。

そもそも、言った相手くらい覚えておけよなぁ、と。
posted by る・れくま at 21:56| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月07日

匿名希望で。

ちょっとした会話のシメコトバ。
外来への道順を聞かれて答えた後に。
術前訓練の長たらしい説明を終えた後に。
「あなた、お名前は?」と、聞かれること。

これがついてくるというだけで、
他でもないあたしの名前というものが、
一種の署名というか契約のようにも思えて。
あぁいい加減なことは出来ないなぁという反面、
サインを求められている有名人のような、
何故か場違いな高揚感がわき上がってきたり。
入職当時の顔写真入りの名札を見せつつ、
試しにこう言ったらどうなるかと勝手に空想。

名乗るほどの者じゃぁございやせん、と。
posted by る・れくま at 19:25| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月08日

甘味の一致

変則勤務のお供といえば、
疲れた体にうれしい甘い物の存在。
夜勤・準夜でコンビを組む先輩とは、
何かおやつの交換をするのが暗黙の了解。
そしてあたしは毎度やってくる、
おやつの内容にいつもアタマを悩ませる。

ヨーグルト、プリンなどのカップデザートや、
お茶・ジュースなどのペットボトル飲料。
冬の季節においしい中華まんやスープ類などなど。
お値段も100円から200円近い物まで様々。
積もり積もれば、おやつ代もばかにならない。
生来の節約を突き通すあたしとしては、
わざわざお弁当にして小銭を削減しているのに、
余計にかかっているおやつ経費が腹立たしい。
つまり1回のものをいかに安く済ませるか、だ。
かといって、ただ安い物で済ませるというのも、
先輩との兼ね合いもあり、簡単に出来ないジレンマ。

ま、そんな小市民的な悩みはさておいて、
今日はチョコレートのカップデザートを選択してみた。
何となくその先輩が好きそうな気がした直感と、
同時に、もしかして同じ物を選ぶような予感も少々。

で、さておやつの登場ですという深夜の早朝。
はいどーぞ、と声をそろえて並べた二つのカップが、
似たような外装のチョコレート色なのはどうしてかなぁ、と。
「甘い物の波長が一緒だったんだね」と、
先輩と二人で目を丸くしては、もう苦笑するしかない。

もう何度となく繰り返されるおやつ交換だから、
ごくたまには、こんなおかしな一致があるんだろうなぁ。
posted by る・れくま at 23:57| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月09日

がんばってる君に

また、しばらく会えなくなる。
次に会えるのは、試験が終わった頃。
いま、がんばってる君に、
もうゴハンも作ってあげられない。

やるせなくて、さみしくて。
僕は持て余した感情を、
ただ、涙に代えることしかできないでいる。
posted by る・れくま at 14:30| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 恋風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月10日

骨折の時効

寒いと言えば雪、雪と言えばスキー。
スキーといえばれいのやつというくらい、
うちの職場でのスキー話題還元率は、
あたしに9割近くが集中していると言っていい。
それもこれも、去年の骨折騒動の所為なのは言うまでもない。

「今年はスキーに行くの?ニヤニヤ(・∀・)」と聞かれ、
いや、まだ、そんなっ、行ってませんと答える。嘘じゃない。
これから行くかとか、実はもう行ってきましたとか、
その話は退職から墓場まで持って行く覚悟で滑ります。

今日で骨折して1年、そろそろ時効かなぁ。
両足で地面が踏みしめるって、ああ素晴らしい。
posted by る・れくま at 23:54| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月11日

記憶の湯煎

ふとした瞬間、思い出す。
言葉を発する度に震える声と、
何も出来なかった惨めな記憶の数々。
思い返せば悲しくなるのに、
そんなのを後生大事に残した記憶装置は、
あたしの希望を裏切って連続再生。

あの目、あの声、あの場所で。
あたしはあたしを演じきれなくて。
ただ、そこに留まっているのが精一杯。
言いたいこと色々あったものは、
嗚咽と一緒にやっとこさ押し込んだのに。
今更、戻ってこなくてもいいのに。

白く結晶化した蜂蜜と、
凝固したの想いの幾つかは、
一緒に湯煎にかけながら温める。
ゆっくりと、独り言でかき混ぜながら。
結晶を徹底的に溶かしきれば、
もう簡単には、固まらない蜂蜜になるから。
posted by る・れくま at 23:35| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 謎文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月12日

縁起を担げ

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受験シーズンまっ盛りのこの頃。
カフェの奥を占拠する人々を見ると、
約2年前の自分の姿を思い出す。

参考書や問題集を山と積み、
耳をお気に入りの音楽で塞いでは、
のたうつ文字を一心不乱に脳に刻む。
時には、ぶつぶつと独り言なんか呟きながら。

こう集中している時ならいいけれど、
ふっと気が抜けた時、アタマによぎる恐怖。
もしダメだったら、どうしよう。
どうしようもないけど、どうしよう。
上手くいくことだけ考えればいいのに、
それが出来ないのが、多分ふつーの人間。
ついには、普段気にもしないような、
縁起担ぎや神頼みも気にかかる羽目に。

そんな錯乱思考の人々を食い物にする…、
いや、縁起担ぎを食い物にした食べ物がこれ。

ウカール。

御守りをモチーフにした包装と、
縁起と駄洒落のダブルパンチが効いている。
キシリトール(きっちり通る)や、
キットカット(きっと勝つ)より、
真剣味が足りない気がするところも惹かれる。

ウカール、
ウカール、
ウカール。

なんか、受かる気がしてきましたよ。ほら。
と、お菓子業界の催眠に乗せられたヤツがここに一人。
posted by る・れくま at 21:11| ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月13日

通常でない日常に。

大事なことなんだけどね、と。
そう言いながら真剣さに欠ける。
大真面目にすればするほど滑稽に映る。
それが、避難訓練とその一式。

訓練放送の内容といえば、
地下から火災が燃え広がってる想定なのに、
カンペをなぞるだけの落ち着き払ったアナウンス。
時々、舌をかんで焦るくらいの演出が欲しい。
で、こんな厄介な訓練がある日に限って、
運悪く日勤リーダーに当たってたりするから、
ヘルメット装備で病棟を駆け巡る羽目になるあたし。
みんなが哀れみつつ面白そうな視線を向けるのが痛い。

それより何より功労賞モノなのが、
ヘルメット装備に防災リュックを背負い、
“鎮火”放送を背筋伸ばして待ち続けた上司の姿。
一人だけの浮いた警戒装備が、道行く人々の視線を釘付け。
あーこりゃ見習わなきゃなぁ。いろんな意味で。
posted by る・れくま at 22:06| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月14日

風呂場のあれ

※あんまりにもあれなので、ちょっと反転します。

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posted by る・れくま at 16:24| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月15日

年賀ハガキ三様。

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『期待』
当たればウレシイな年賀ハガキ。

『諦観』
ハズレは当たり前だ年賀ハガキ。

『野望』
一枚くらい当たれよ年賀ハガキ。
posted by る・れくま at 22:37| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月16日

ココロの隣人

姿が見えているとか、
目に入っているとは違う。
ココロの位置は、いつも君の隣に。

同じ方向を向いて、
同じものを見据えて。
その横顔を、君の行く先を。

見守っているんだ。
posted by る・れくま at 14:56| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 謎文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月17日

続・招かれざる客

我が病棟における入院というと、
手術を予定した定時の入院がほとんど。
空きベッドも予定入院用に確保されて、
占床率ほぼ9割をコンスタントに稼いでいる。
なのに、緊急が免除になるかというと、そうでもない。
むしろ他より多い気がするのは気のせいか。

初めての緊急入院体験は1年以上前のこと。
今日は、穏やかに滞りなく終わるつもりの準夜勤。
日も落ちきった夕方に、どうして来るか緊急入院。
緊急事態に時を選べないのは仕方ないにしても、
勤務中のあたしに、プライマリを取れって如何なものか。
明日は明日で、予定の入院受けがあるというのに。

そんな愚痴を頬の中で押しつぶして、
はたと思い出すのは、ちょうど去年の自分の姿。
夜に緊急、もれなく処置付き、身動きさえ取れない。
あぁ迷惑なことこの上ない患者の見本。自分事ながら痛い話。

誰が狙って緊急入院する羽目になるものか、と。
そうだそうだよなぁと、我が身を省みて穏やかになる。
posted by る・れくま at 02:30| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月18日

ハナカミー入門。

体の中でくすぶり続ける風邪の所為で、
これでもかというほど、鼻水生産が増加中。
力任せに排出すれば耳の鼓膜を痛めるし、
かといって、やさしくなだめて出るものでもなし。
ハナカミーという行為自体珍しいあたしには、
苦痛な閉塞感を解除するコツがなかなか分からず。

鼻炎持ちの彼のハナカミーを見てみれば、
さすが普段からやっているだけあって、素早い。
鼻を押さえて、まごつくことなく拭い去る。
時にはクシャミを原動力に、一気にカタを付けている。
ある意味、ハナカミーに優雅ささえ感じるのは色眼鏡か。

ティッシュにこすられた鼻の下だけ、
メイクが刮げられ、赤くなるのもまた悲劇。
この鼻を取って外して別のに取り替えたい。
いっそ水でじゃばじゃば洗い流してしまいたい。
カフナー(花粉症の人)に似た苦痛を初めて実感。

見なきゃいいのに、つい見てしまう。
かの物体の色は、明らかに何かいそうな混濁色。
生体防御は確実に作動しているけれど、
こんな迷惑な機能だとちょっと考え物だよなぁ、と。
posted by る・れくま at 13:58| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月19日

鎮火の比喩

沸き立っている鍋の中ならば、
具を入れようとするだけでも熱い。
おっかなびっくり手を泳がせていたら、
横で見ていた先生が言った。

「そういうときは、潔く火を止めるんですよ」

あ、なるほどな。と頷いて、
つい見入っている教育テレビの料理番組。
献立の匙加減も何も覚えてないのに、
何か比喩めいたこの言葉だけ、舌のつけ根に残る後味。

どういうときか分からないけど、
そういうときは、潔く止める、なんだろうな。
posted by る・れくま at 22:31| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 謎文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月20日

だいじょうぶ。

行く先に何が待ち受けようとも、
ふたりで生きていくのは決定事項。

君がいるから、僕がいる。
揺るがない気持ちがここにある。
だから、だいじょうぶだよ。
posted by る・れくま at 21:34| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 恋風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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