2004年03月27日

執行猶予の色 シアワセのしずく

なすたま国家試験の後には、
長くて短い33日間の執行猶予が待っている。


泣いても笑っても結果が今更変わる訳じゃない。
だから、この猶予を有意義に過ごせばいいとあたしは言う。
かといって、プラスのベクトルにも歩けない。
根拠も無く太鼓判を押す人の言葉に食ってかかりたくなる。

だいじょうぶ?
ぜったい?きっと?たぶん?
だめかもしれない?
だめだったらどうしよう?

極力気にしないように、考えないようにしていても、
いつまでも抜け出せない足枷を片足に感じながら。
とうとう、執行猶予最後の日が来た。
3年間通い続けた通学路。
2度と来ることの無いその道を、確かめるように一歩ずつ進む。
ゼブラの海で信号を睨む自分の顔は、
さぞかし不安に眉を顰めているのだろう。
照らすは黄色の信号、ぬるま湯の中の執行猶予。
けれど、起こる事象は二つに一つ。赤か青かで黄色がないんだ。
イヤホンから伝わる調べも漫ろ。
頭の中を反射する速脈の音だけがはっきりと響いている。

どうぞ…おねがいです。どうぞ。
青信号の笑い顔で返してください。
実は、タオル忘れたのに今気がついたんです。
涙と鼻水がふけません。だから、どうぞ…どうぞ。

舌の上のフリスクがしゅうと砕けて、
冷たい風を食べているような深呼吸になる頃、
長い道のりを経てようやく学校に辿り着いた。
運命の刻、午後2時。
先生の口の動きがもどかしいほどに遅く動く。
早くトドメを刺してくれ。駄目なら駄目といってくれ。
薄目を開けて見えたサインは…―OK!!!

一斉に悲鳴とも歓喜ともつかない奇声が教室を覆い尽くし、
あたしの景色は何故か水の膜でふるふると揺れて見えにくい。
ふと周りを見ると、みんなの目からはヨダレが出ている。
勿体無い。あんまり垂らすなよ、シアワセなしずくなんだから。



(※とりあえず試運転ということで、支離滅裂。)
posted by る・れくま at 05:04| ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ねずみ色の海 黄色い魚

今日だけは、特別だから。
ねずみ色の海もかがやいて見えるよ。


普段の彼女の存在意義といえば。
揚げ物をした時に牛乳パックに詰め込んで油を吸わせるのだとか、
爪切りの時に爪が飛び散らないように敷くとか、そんなもの。
朝刊という名の、ねずみ色の彼女。
朝も早くから通勤する父親のお供をしている故に、
ウィークデーにはほとんどお目にかかる機会がない。
帰って来たでその時には既に彼女の後釜(夕刊)がいるため、
出戻りのような寂しさを漂わせて、テーブルの隅で小さくなっている。

しかし、そんな彼女も今日は主役に大抜擢。
届く前から懇願のざわめきがポストを揺らし、
着くなり手に汗握るほどのアツイ抱擁を受けることになる。
そして、穴が空きそうなほどの熱視線で、
隅から隅まで舐めるように観察される。
これぞ究極のエクスタシィ。ヲトメなら卒倒の展開だ。
―ああ、朝刊に生まれてよかった・・・
そう彼女が思ったかどうかは知る由もない。
兎にも角にも、彼女がここまで必要とされる理由はただひとつ。
昨日の午後2時に発表された、
なすたま国家試験の合格者名簿を背負っているためだったりする。

合格者の数が数なので、文字は極小。ミジンコサイズ。
老眼の出てきた親じゃなくても、拡大鏡が欲しくなる。
そのミジンコが市ごとに列を成し、群を成し、
紙面1ページの2/3を占める大きなねずみ色の海に帰する。
この海からたった一匹の魚を探し出せというのだから、
絶対あるという信念がなければ探す気にもならないんじゃないか。

―目当ての魚、人名漢字で、わずか3文字。
中国人と間違えられそうな配列の匂いがしなくもない。
しかし、見れども見れども、魚―姿を現さず。
それより前に、魚のいる群れの見出しさえ見つからない。
・・・と思ったら、こんなところにあった。
見出しの癖に、左端にいてどうするんだろうか。

魚はねずみ色の海、南東に鎮座していた。
なぁんだ結構あっさりお縄になったじゃないか。
と、鼻で笑って言えるまでの10分間の長いこと長いこと。
もうどこにもいかないでくれよと口の中で呟いて、
愛するあたしの魚にリボンをつけた。
黄色のマーカーでリボンをつけた。





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あ、はじめまして。る・れくまと申します。
しばらく不定期プレハブ生活ですが、
つれづれのんびりやっていくつもりです。
よろしければまたどうぞお立ち寄り下さい(^-^)
posted by る・れくま at 11:33| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月28日

夜逃げ屋本舗、準備編。

突然ですが、あたしの部屋にはベッドがありません。

加えて言えば、タンスもありません。
でも、消えたのは外枠だけ。
引出しはそこらの床に無造作に積み重ねられています。
少なくとも、昨日の夕方まではふつーの部屋に生活していたのに、
今は見る陰も無く荒れています。

夜の間に一体何が起こったのか。。。
これは、
@タンスは何故か外枠だけ欲しい物取りの犯行でもなく、
Aコビトさんが夜中に模様替えしてくれたのメルヘン☆でもなく、
Bなんちゃって夜逃げ屋本舗の実戦編、なのでした。

誤解なきように申し述べれば、
あたしは別に借金で首が回らず逃げる必要があった訳ではないので、
黒いスーツにトランシーバーの人々の協力は皆無。
援助者と言えば、家族。首謀者は父、コトブキ(仮名)さん。
この日曜日がスキーシーズン最後なので、
彼は日帰りでスキーに行きたくて仕方なかったのですが、
あたしの引越しの手伝いもしなければならないというジレンマが。
結果、彼がとった行動が夜逃げまがいの夜の引越しでした。

(続く)

posted by る・れくま at 12:31| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夜逃げ屋本舗、実戦編。

22:30
コタツでぬくぬく寝ていたあたしをたたき起こし、
「今からベッド運ぶぞ!」と号令。
ええっ!?今から?ていうか、今夜??
さすがに耳を疑いました。

しかし、これがあたしの場合可能なのです。
引越し先のアパートは、実家からわずか数十メートル。
祖父の建てた新築に入れてもらえちゃうという、
何とも恵まれた育ちなのです。申し訳ないくらいに。
ちゃんと家賃は払いますけどね(^^;)

突然の来襲に頭が回らないあたしが、
コトが飲み込めるようになるまで数分間。
父は、あたしの一人でやるという訴えを否定し、
それじゃ翌週にまわすという提案も棄却。
言い出したら聞かない自己中がウチの血筋。やだなぁ。
とにかく、やるっきゃありません。

22:43
ベッドの上にある布団やマットレスパッドをとっぱらい、
剥き出しになったマットレス、
ばらばらにしたベッドの8パーツを担いで2階から降ろします。
外にスタンバイさせてあるファミリーカーに無理矢理押し込み、
トランクのフタが閉まらないまま、
数十メートル先のアパートまでゆっくり移送。
ふたたびベッドのパーツを担ぎ、2階の新居に運ぶ。

23:16
このような工程が幾度か繰り返され、
ばらばらに分解されたベッドが新居に無事集まりました。
元に戻すのも大した手間ではありません。
ネジを数箇所締めれば元通り。
最後にマットレスを置いて、完成です。

しかし、あたしはふと気づきました。
どうせここまでやったんだから、
あの大物も一気に片付けてしまえばいいんじゃないか、と。

頭の中のタイプライターがパチパチと次の指令をたたき出していた。

(続く)
posted by る・れくま at 12:50| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

夜逃げ屋本舗、おまけ編。

コトブキ(仮名)さん、箪笥も運ぶ気ある?

あたしの箪笥と言うのは。
嫁入り道具にと幼少時に購入されたもので、
あたしの成長を見守ってきた、いわば家族同然の存在。
でも、あんまり入らないから置いてっちゃおうかなーとか、
ふとした瞬間に呟いた言葉をどこで聞きつけたか、
夜な夜な泣きながら箪笥の神様が懇願にやってきたので(大嘘。)
兎にも角にも連れて行くことに決めたのでした。

ベッドの搬入・組み立てが終わり息をつく間もなく、
父、コトブキ(仮名)さんに上の非情な言葉をかけるあたし。

お、固まった。

しかし、そこはさすが父。適応が早い。
「誰に言ってるんだ誰に」
文句を言うような口調でも、足は既に箪笥に向かって進んでいる。
この行動力には頭が下がります。

23:21
そんな訳で、箪笥を運び出すミッションが追加。
工程は、とにかく箪笥の引出しを取り出し、
箪笥周囲にあった物を全て移動させることから始まる。
ベッドがなくなって広々と空いたスペースは、
あっという間に引出しの山に埋もれて、当初より狭い部屋に。
そうして、やっと外枠だけになった箪笥がお目見え。

23:26
箪笥の抜け殻を2階から運び出す。
ベッドのパーツの比じゃなく、重いんです。これが。
普段使わない上腕三頭筋あたりがぷるぷるふるえます。
玄関を出る時、「箪笥まで運ぶの?」と、
母、ゴムヨ(仮名)さんが呆れた顔で見守っていた。
箪笥の大きさによっては車に乗らないかと懸念。
でも、あらよっとジャストフィットオンザカー(和洋折衷。)
指笛吹きたいくらいだけど音が出ない。

23:30
箪笥を2階の新居まで搬入。
そろそろ疲れてきたので、集中力減退。
階段にアチコチぶつけるが気にしなくなる。
一番大切なものは、一番初めに運ぶのがいいのかもしれない。


こうして、ようやく大物のお引越し完了です。
コトブキ(仮名)さん、ほんっとにありがとうアリガトウ。
カンシャカンゲキ雨あられ。
父がいなけりゃできなかったよ。尊敬するよ。
十分ヨイショしておいて、また手伝ってねと囁くのも忘れない。

疲れたのでそろそろ寝ますか。
部屋に戻って、
この気だるい身体をふかふかの上に投げ出そう。。。


・・・

・・・・・・



あ、ベッド無いんだったっけ。

(終わり)
posted by る・れくま at 13:52| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月29日

いいこ いいこ

いちばんのごほうびは、てのひらのあたたかさ。


なすたま国家試験の結果発表に遅れること二日。
厚生労働省より通知書が届く。
結果は安泰であることを知っていても、
どれだけ得点できたかはやはり気になるところで。

封を開いて驚いた。
自分にしてみれば十分すぎるくらいの得点。
よかったぁとつぶやくあたしの言葉に、
横で見ていた母が「よかったねぇ」と繰り返す。
そうして、不意に頭の上にぬくもりが降る。なつかしい感触。

いいこ いいこ よくがんばったね

母という人は、幼い頃から、
頑張ったことにはじゅうぶん頭を撫でて褒めてくれた。
大きな手で何度も撫でるから、髪の毛はくしゃくしゃで。
顔もくしゃくしゃにして、大きな口で笑ってくれた。
それが、うれしすぎて、くすぐったくて。
どんな言葉よりも、貴女の喜ぶ顔が見たくて。

成人してもう随分経つのに、
不意打ちのいいこいいこに涙が出そうになるなんて。
ゆがむ景色、あふれ出そうな滴を天井にらんで涙腺に押し込めた。

いつかあたしが母になるとき。
母からもらったぬくもりを、
きっと愛という名前のそれを、我が子に伝えたい。
posted by る・れくま at 00:04| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

お雛様を選ぼう

2004-03-29 02:02:00
あたしの幼い頃といえば、バブルも全盛。
豪華絢爛の七段飾りが世の中の主流だった。
そこへ来てわが家は、一段飾りと一松人形のみ。
シンプル過ぎてやや寂しい感じもしなくもない。
しかし、これが10年後には大変感謝されることになる。

七段飾りは、年を重ねる毎に全部出すのが面倒臭くなる。
そのうち、お雛様とお内裏様の二人だけ。
最後には、お雛様のおの字もなくなることもあるとか。

その点、一段飾りは出すのも比較的簡単で、管理しやすい。
小さくまとまり置く場所もとらない。
まさに省エネルギー省スペース。

つまり。
20数年前に一段飾りを選んだ親は時代の先端にいた!?
まさかそこまで考えて買ったとも思えないけど。
ちょっと尊敬。


さて、これから生まれた愛娘にお雛様を買うなら。。。

七段買って納戸の肥やしにしますか?
それとも、一段買って手軽に季節を楽しみますか?


posted by る・れくま at 02:02| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

生きるゴミ

2004-03-29 20:52:44
某大手スーパーにて、
新生活用品をまとめ買いしてみた。
調理・洗濯関連だけで大きいワゴンひとつ占拠してしまう。
とてつもない量。
一気に大金を消費する快感が駆け抜けた後、
ふと最近これくらいの大荷物を抱えた記憶が蘇る。

こ、これは…!( ̄□ ̄;)
引越の荷造りのために捨てたゴミの量に匹敵する…!?

そうなのだ。
現在から数年経って、
あれ壊れたり、これが気に入らなくて買い替えたり、
そうして最後はゴミとなる。

生き物だって同じ。
その命が尽きるとき、魂の器は役目を終えて土に還る。
こう表現すれば体裁はいいが、突き詰めればゴミ。
昼ドラで殺人犯が野山に埋め捨てたり、
絶壁からに投げてみたりしている。
処理に大変困るシロモノらしい。


―それならゴミを作らなければいいのに。

人は人をつくる。
人はゴミを買う。

つまり。
人が生きるということは、
人というゴミをつくることなのかもしれない。
posted by る・れくま at 20:52| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ネタ帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月30日

策略家の人

どうしてあたしから君に電話がきたのか。
君はきっと驚いてる。
でも、それを君が密かに仕組んでたこと。
ずっと前からあたしは知ってる。
知ってたけど、知らない振りをしてる。

ひょんなことで君が押し付けた一枚の紙。
「これ捨てといて」って何気ない顔して、
わざわざあたしを呼び止めて渡すんだもん。
そこには、下書きでも学歴という君の人生が詰まってるのに。
みんなが知らないトップシークレットなのに。
右下に携帯番号もあるのに。

たまたま一緒に歩いた時にも、
突然話題を変えて「どんな人が好みなの?」って。
目が合えば笑いかけて。
呼び止めるときは肩をたたいて。

これはわざとか、天然か。
人の良さそうな顔だけ知ってたら、
迷わず後者を選ぶんだけどな。
君が策士だってこと、ずっと前から知っているから。
わざとらしくて、不自然な君の行動の理由は。
にぶいあたしにも分かるように。

ほら見てよ、作戦は大成功。
あたしは今日も君が気になって仕方ない。
電話のむこうで、ゆるむ頬をたしなめてるよ。
posted by る・れくま at 23:29| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 恋風 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月31日

なすたま、半熟、シンデレラ。

12時過ぎたら、あたしもひとりで立ち上がらなくちゃ。

あとちょっとしたら、
数十メートル先にある新居に向かいます。
その前に荷物はこびまくってたけど、
本当はイッピ付けからの契約なので。。。(今更。)
先に運んだベッドでようやく寝れますよ(^_^;)

新居のADSL開通は2週間くらいかかるらしいので、
それまで(仮設)が外せません。
いや、外したって何も変わらないけどさ。
しばらくは実家に戻って細々と続けることにします。
電気屋さんで聞いた話によれば、
ADSLオンリーで電話は開設しないプロバイダはもう数少ないとか。
携帯で事足りる一人暮らしはきっと多いので、
もっとこのサービスを増やせば儲かりそうな気もするんですが。

明日は就職先で辞令交付式その他説明などなど。
ハジメマシテでどうなることやら、心配。。。
posted by る・れくま at 23:27| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | なすたま生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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